担当教員:市田知子  教授( 博士(農学))

メールアドレス 
ichida[アットマーク]meiji.ac.jp
電話番号(直通):044-934-7127

1.専門分野の紹介
 EUおよびドイツの農業・農村政策,農業構造の展開を日本と比較しながら分析
する一方で, 戦後日本の農政展開と農村社会の変容に関する実証的な研究も
行っています。

2.略 歴
 1960年 東京生まれ
 1982年 東京大学文学部(社会学専攻)卒
 1985年 お茶の水女子大学人文科学研究科(社会哲学,修士)修了
 同  年 農林水産省入省,農業総合研究所配属
 農蚕園芸局生活改善課併任(89~91年),中期在外研究(ドイツ,ホーエンハイム大学,96年)等 
 2001年4月~2006年3月 農林水産政策研究所評価・食料政策部食料消費研究室長
 2001年6月 東京大学大学院農学生命科学研究科にて学位(博士)認定
(論文名:EU条件不利地域政策の展開-ドイツを中心に-)
 2006年4月~ 明治大学農学部助教授
 2011年4月~現在       同上教授 

3.主な発表論文,著書
 【著書】
 
『EU条件不利地域における農政展開――ドイツを中心に――』
(農林水産政策研究叢書第5号),農山漁村文化協会,2004.3.


 【論文】

「中山間地域等直接支払の課題と展望」NOSAI 2009年11月号

「農村社会と女性:世代間分離から相互扶助へ」 農村計画学会誌,第26巻第1号,2007.6.

「EUの環境支払いとその現状」公庫月報 AFCフォーラム,農林水産長期金融協会,2006.4

「BSE後のドイツの食肉トレーサビリティ-制度と実態-」
『食料・農業の危機管理に関する社会科学的アプローチ(第2 集)』
(「危機管理」プロジェクト研究資料第3号),2005.7
 
「日本の生活改善普及事業にみる農村女性の組織化-生活改善から農村女性政策へ-」
農業史研究,第37号,2003.3

「生活改善普及事業の理念と展開」農業総合研究,第49巻第2号,1995.4.

4.所属学会,受賞等
 【所属学会】
 日本社会学会,日本農業経済学会,日本農業経営学会,
 日本村落研究学会,日本農村生活学会,農村計画学会,
 環境社会学会

 【受賞】
 日本農村生活学会奨励賞受賞(1999年)
  

 
参考専任教員データベース
      

2017年



11月6日(月)
  ブラウンシュヴァイク内の畑作農家を訪ねて経営実態について話をうかがいました。
冬小麦、冬大麦、テンサイ、菜種、ジャガイモ、合計100haの畑地に加え、乗馬場も
営んでいます。(11月10日FBの再掲)
Am Montag 6.11. habe ich einen Ackerbaubetrieb mit 100ha Fläche und Reithof in
Braunschweig besucht.

経営者のクリストフさんと収穫後のジャガイモ。悪天候が続いたので収穫作業が先週末までかかったそうです。Betriebsleiter Herr Christof Dierling und die im letzten Wochenende geerntete Kartoffeln  ジャガイモの庭先無人販売 Direktvermarktung am Hof
   
   
乗馬をしに来た人とその馬
Reiterin und ihr Pferd 
寒くなりましたなー。So kalt... 。
   
   
 Bei Süsskartoffeln braucht man viel Handarbeit.
今年、一列だけ作ってみたというサツマイモ。レスト
ランに卸しているそうです。全部手作業なので大変。
 ちょっと水っぽいですが美味しかったです。
Schmeckt gut!!
   


9月4日(火)~6日(木)
  科研の調査のため、ドイツ最北部のシュレスヴィヒホルシュタイン州を訪ねました。
この辺りは低湿地のため、牧草地が大部分で、固有のシギ類の個体数維持のため
農家の人たちによる草の刈り取 り時期を遅らせるなどの協力が欠かせません。
今日、訪ねた北海沿岸の自然保護地区では、農薬や化学肥料の使用も禁止されて
いました。(9月6日FBの再掲)
自然保護団体KUNOのBodeさんと 北海沿岸の自然保護地区。親子を一緒に放牧することによって、母牛から娘牛に生きる上での知恵が伝わるとか。
 
   
 自然保護団体NABUのBrunnさん曰く 「これは放牧
牛がつけた道、牛のアウトバーンだよね」。
キール駅と現地との間はこんな立派なレンタカーで往復しました。身の丈に合ったVWのゴルフを頼んだのに。。「オートマはこれしかありません」と言われれば仕方ありません。
   

8月1日(火)~6日(日)
 
中高時代の友人の住むノルウェーのトロンハイムを訪ねました。北緯63度だけあって、朝の
4時から22時頃まで明るく、一日が長く感じられます。天気は概ね良好、バスや路面電車を
使いながら歩いて回りました。友人は市の公認ガイドなので、行く先々で面白い話が聴けて
贅沢な旅でした。
 トロンハイムはオラーフ2世(11世紀没)によって築かれた古い街です。その王様を祀った
ニーダロス教会は12世頃、イギリス様式で造られ、現在でも巡礼者が訪れています。港の方に
は、コロンブスの前、1000年頃、アメリカ大陸を発見したエリクソンの像がありました。
 そのような歴史もさることながら、新鮮な魚介類、ワッフルやパンケーキ、そして街中で度々
見かける電気自動車も印象的でした。
ニデルバに架かる跳ね橋の上で 3日目は路面電車に乗ってLianという丘の上まで行
きました。
 
   
 短い夏を楽しむ家族連れ  トロンハイム市のシンボルでもある一重のバラ
   
   
 日本でもお馴染みのノルウェー産サーモン  ジャガイモの粉を使ったパンケーキlefse
   
   
 仲良く並ぶテスラとリーフ  Sverresborg(12世紀に建てられた城の跡)からフィ
ヨルドを望む
   

7月15日(土)
 日本ほどではないにせよ、ドイツでも農村の商店が閉店し、車を運転しないお年寄り などが
買い物に苦労しています。ハノーファーから電車で 1 時間ほどの所にある人口 500 人の村、
オターセン(Otersen)でも 2001 年、唯一残っていた大手スーパー、EDEKAが撤退し、最寄 り
の店が 8km も先になってしまうことから、その前年の 12 月末、村の有志が住民から 資金を
募り、EU のLEADERプログラムの支援を受けながらDorfladen(村の店)の開業にこぎつけま
した。 2001 年 4 月、EDEKA撤退からわずか 2 週間のことです。さらに2011 年にはやはりEU
の支援を得てカフェを併設し、 地元住民だけでなく、サイクリング客など外部からも大勢訪れ、
交流の場となっています。
 この日、電車とタクシーを乗り継いで現地を訪ね、店の運営団体の代表を務めるリューニング
さんから詳しいお話をうかがいました。昔ながらの個人 商店、通称Tante Emma Laden(エマおば
さんの店)とは異なり、冷凍食品も数多く揃え、宅配便の受付、ATM も備えています。一方で、
地元の食品メーカーの製品、近所の農家の作った蜂蜜やジャム などを扱い、大手スーパーとも
差別化しています。カフェでは日曜日の朝食ビュッフェ、 誕生日パーティ、視察者のための説明
会、編み物教室なども開かれるとのことです。伝統家屋を改築 した建物なので趣があります。
リューニングさんにれば「朝と午後と 2 回来て、買い物を してはお喋りをしている人もいますよ。
それぞれ別の相手と話すのを楽しみにね」とのことです。 「この村に住むお年寄りが、村でもっと
年 を とっていくことができる 環境を作りたい」 という言葉が印象的でした。(8月13日記)
 
こちらの用意した質問に沿って詳しく説明してくださった代表のリューニングさん(Herr Lühning)。地元の銀行員でもあり、連邦規模の「村の店ネットワーク」の代表でもあります。 土曜日は13時まで営業しています。店員はほとんど地元の女性です。
 
   
 1865年に建てられた家の一部は残しながら、大々的に改築しました。上の階は2世帯に分かれていて、月600ユーロで若い単身者に貸しています。反対側の屋根には太陽光パネルが設置されています。  リューニングさん撮影。今回の訪問についての記事が地元の新聞に掲載されました。
   

6月17日(土) 
 今週は水曜日から研究所で開催されているNew Rural Geographyの研究会に参加しました。
参加者は20カ国(うちヨーロッパ以外は日米豪のみ)から120名ほど。一昨日(6/15)は参加型
開発LEADER関係の報告が目白押しでした。
 今日はエクスカーションでゴアレーベンに行ってきました。旧東独との国境付近に位置し、西独
の経済成長から見捨てられた辺境の地でした。1977年、ニーダーザクセン州が原発廃棄物の
中間貯蔵施設の建設を決定してからは反原発運動、環境保護運動の中心地、シンボルとなり、
運動家を含め多くの若者が移住し、人口が増えました。その後、移住者は減少したものの、福島
原発事故後、再び増えているとのことです。(6月16日、6月17日FB近況の再掲)

LEADERについてのラウンドテーブル(6/15) 6/15午後はイギリスの農村地理学者Halfacree氏の報告loving the ruralを拝聴。視点の斬新さで勝負するのは流石です
 
   
 福島原発事故はドイツのエネルギー政策に大きな影響を与えました。  
   

5月25日(木)
 今日はキリスト昇天の日でどこも休みです。父の日でもあり、男性の日でもあります。まあ、お父さんが
朝から堂々とビールを飲む日ですね笑。昨日は研究所の見学ツアーのため近郊の農場に行ってきました。
5軒の農家が共同で経営している会社です。経営面積は930haもあり穀物とテンサイの輪作です。アスパ
ラガス畑は65haあり、収穫期には180人が雇用され、作業部門はポーランド人、直売所や外回りはドイツ
人です。(5月25日FB近況の再掲)

右から農場主のUlrich Schofer、Harald Isermeyer(TI 総裁のお兄さん)、Schofer氏の息子(後継者)、左端がTI経営研究所所長のHiltrudNieberg。  直売所は年中無休だそうです。
 
   
 見学者用のモデル畑にて。アスパラガスには砂
地が適しています。収穫期には一人一日あたり距
離にして10kmの作業をこなすとか。

写真で太さを判定し、太さごとに機械で振り分けられます。作業場で働く人の多くがポーランド人の、しかも若い女性でした。
   
   
 











お兄さんもDr.Isermeyerです。
 イチゴのハウスは1haあり、露地より初期投資がかかるが、雹害などの損失が避けられるとのこと。高設栽培は温度調整が難しいので、地面に植えているとか、他所と違って暖房は使っていないから環境に優しいとか、地下水を使っていて水質は良好とか、まあそんな話をしていました。水と肥料は苗の間に通しているパイプラインから供給されています。畝は毎年更新し、すべて手作業だそうですが、これは日本も同じですかね。何処もイチゴは労働集約的です。あと、この方はオランダのワーゲニンゲン大学でも勉強したことがあるようで、ここの気候がオランダ的なのでイチゴのハウス栽培に適している、というようなことを繰り返して言っていました。
   
   
 見学ツアーで訪ねた農場のハウスのイチゴです。
 中央駅前のイチゴ直売所。5/22に撮りました。

4月15日(土)
 在外研究のため、ドイツ北部のブラウンシュヴァイク市に来ています。今日でちょうど2週間になります。
昨日はイースター前の休日(Karfreitag)でした。旧市街にある古い教会でマタイ受難曲を聴きました。
 お世話になっているチューネン研究所(Johann Heinrich von Thünen-Institut
Bundesforschungsinstitut für Ländliche Räume, Wald und Fischerei
)では、有機農業、持続的
農業に関するグループに入れていただいています。多種多様な有機食品、とくに加工品がスーパーの
売り場にごく普通に並んでいるのに驚きます。値段もさして高くありません。ただし、畜産飼料などの多く
は輸入に頼っているのが現状です。

旧市街のAltstadtmarkt。建物は12世紀から18世
紀までの間、継ぎ足されています。
Altstadtmarktで毎週水曜日に開かれる定期市。新じゃがとアスパラガスは今が旬です。 
 
 
街中にあるスーパーの有機食品コーナー
中央駅周辺にはこんなショッピングセンターが。日本と変わらないですね。土曜日も夜遅くまで、日曜日もたまに開いています。次は10月1日(日)です。
   


2016年
8月10日(水)~16日(火)
 8年ぶりの国際学会大会(IRSA Congress 2016)参加のため、カナダのトロントを訪ねました。
結構、暑いです。会場のRyerson University構内では近郊の農家が右下の写真ののように
野菜や果物、蜂蜜、メープルシロップなどを売っています。この日(8/11)はネクタリンを買い
ました。(以下、8月11~16日のFB近況より)

 
大学構内のトイレに入ったら、こんな掲示が。「なるほど、こういうふうにすれば困らないのか」と
納得。右下は、一度、訪ねてみたかった通称「ゲイヴィレッジ」。Ryerson Universityから歩いて
すぐのところにありました。虹色の横断歩道が出迎えてくれました。
 
   
 8月14日のエクスカーションで訪ねたオンタリオ州
のヴィンヤード。試飲もできます。ミツバチを使った
環境保全的な栽培をしていました。
            ↓
 
8月15日、旅の締めくくりはベンチに腰掛けるグ
レン・グールドの彫像でした。手袋をしています。

           ↓
   

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2017年
4月1日
 大森 彌・ 小田切 徳美・ 藤山 浩編著『世界の田園回帰: 11ヵ国の動向と日本の展望』
(シリーズ田園回帰 第8巻、農山漁村文化協会、2017年3月)
に、ドイツでの実態として
「「再都市化」のなかでの田園回帰
」を執筆しました。(4月23日記)
 

2014年
12月1日
 『EU共通農業政策改革の内幕―マクシャリー改革 アジェンダ2000 フィシュラー改革―』
アルリンド クーニャ、アラン スウィンバンク著 市田知子・和泉真理・平澤 明彦訳
が農林統計出版より刊行されました。
  (株)農林中金総合研究所のHPで詳しく紹介されています。以下、引用いたします。

 本書は『An Inside View of the CAP Reform Process :Explaining the MacSharry,
Agenda 2000, and Fischler Reforms』 の全訳である。
 EUは共通農業政策(CAP)により全ての加盟国における農業政策の枠組みを
定めている。直接支払いや条件不利地対策などその施策はしばしば日本でも
参照されるが、この十数年間、日本語のまとまった書籍が出ていなかった。また
CAPは1992年以来、数回にわたる改革を経てきたが、その全体像を示す日本語
書籍がなかった。本書はこうした欠落を埋めるものである。
 本書のもうひとつの特色は、CAP改革の決定過程とその要因を主題としていること
である。その方法は詳細な叙述と考察であり、CAP改革史の解説書として読むことも
できる。また前段には関連する組織・制度・交渉など、政策過程を理解する上で必要
な予備知識の説明がある。
 本書は最初の3つのCAP改革(1992年、1999年、2003年)を中心にまとめられている。

 続きはこちらでお読み下さい。


2013年
6月17日
 大日本農会農業懇話会にて、「EU農業政策動向と日欧比較の視点」について
ご報告しました。当日の記録が会誌『農業』平成25年9月号(1576号)に掲載
されましたので、同会の許可の下にアップします。(10月16日記)
  

2011年
12月1日
 『AFCフォーラム』(日本政策金融公庫農林水産事業本部機関誌)12月号
「農家女性の「農業離れ」に歯止めかかるか」を執筆しました。

7月20日
 明治大学農学部食料農業環境政策学科編『食料環境政策学を学ぶ』が日本経済
評論社から刊行されました。学科の教員12名がそれぞれ1章を執筆しています。
主に1年生で履修する「食と農を学ぶ」、「環境と資源を学ぶ」に沿った内容という
趣旨で書かれていますが、2年生以上で履修する専攻科目の内容も含まれています。
第1部の「食料と農業」、第2部の「環境・資源と地域」の2部に分かれていて、私は
第2部第10章の「環境社会学の目で見る生活と農業―むらから世界を考える―」と、
第2部はしがきを担当しました。明大関係者に限らず、広く読んでいただきたいと
願っています。(8月28日記)


2010年4月20日
 『圃場と土壌』(日本土壌協会)4月号に、「EU農政改革によるクロス・コンプライアンス
の影響」
を執筆しました。2005年の農政改革、その後のヘルスチェックによって、
農業者が最低限守るべきとされる環境基準はさらに高くなり、たとえばイングランドの
生垣の保全のように、もはや環境支払いの対象とならないために、大幅な減収をもた
らしうるものもあります。

2009年2月26日(木)
 『週刊 エコノミスト』3月3日号の特集「ニッポン農業再生」にEUの直接支払いの
現状について執筆しました。
「欧州は直接支払制度で農家の所得補償と環境保全を図る」